新規顧客を増やしたい（紹介受注脱却）

企業経営を安定化させるためには、常に新規顧客を獲得し続けることが大切です。このページでは、工務店が安定的に新規顧客を獲得できる方法をご紹介します。「新規顧客を増やしたい」とお考えの工務店の皆様はぜひ参考にしてください。

もはや紹介受注だけで経営が安定する時代ではない

紹介受注とは、顧客から新たな顧客を紹介してもらう営業方法のこと。実際に家を建てた人からの紹介はコストがかからない上、成約率が高いというメリットがあります。
また、「紹介の多い工務店」というと、顧客からの信頼が厚い、良いイメージがあります。

しかし紹介受注は、紹介者の人脈が尽きた時に案件が途切れてしまうため、紹介が多いときは売上が上がり、紹介がない時は売上が下がるという、不安定な経営の原因となってしまいます。
つまり既存顧客に依存する体制から脱しない限りは、常にリスクと隣り合わせの経営となるのです。

加えてWeb上に情報があふれている今日において、親や知り合いに工務店を紹介してもらうのではなく、自分で検索して得た情報を基に工務店を探す方が増えているという点も無視できません。

どうすれば新規顧客を安定的に獲得できるのか

自社の強みを家づくりで表現

新規顧客を獲得するためにまず必要なのは、魅力的な家づくりができるかどうかです。性能や快適性、デザイン性に優れた商品、他社にないような商品、コストパフォーマンスに優れた商品など、見込み顧客をワクワクさせられる、ある種の“見本”となるプランが無ければ、見込み顧客は検討すらできません。

例えば、最近注目されているの「在宅勤務を行いやすい住環境」「免震・制震技術、高気密・高断熱を取り入れた高性能な住宅」「遮音性などに配慮した住まい」「ローコストな住宅」などです。
社会の状況も見極め、顧客ニーズを押さえた住宅設計を行いましょう。

また、数ある工務店・ビルダーから自社を選んでもらい、新規顧客を安定的に確保するためには、他社との差別化も欠かせません。自社の独自性のある強みを打ち出して、「ここでしか買えない」とアピールすれば、お客様の注目を集めることができるでしょう。

豊富な顧客ニーズを網羅する家づくりが可能になる方法とは？　

Webマーケティングに取り組む

Webマーケティングとは、Webサイト上の消費者の気持ちや動きを分析し、自社の商品・サービスなどの購入を促すための活動です。具体的には、自社ホームページのSEO/MEO、Instagram、LINE・TwitterなどのSNS、リスティング広告などが挙げられます。

Webマーケティングを活用するポイントは、自社の顧客リストやアンケートデータからターゲットを絞り、効果的なアプローチを行うこと。インプレッション数（広告表示回数）に対するクリック率や、コンバージョン数（資料請求や商品購入などの回数）などの数値を集計して、どのような集客方法が効果的だったかを検証しながら、長期的に集客につなげることが大切です。

Webマーケティングについては、こちらのページでも解説しています。もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

個人のスキルに頼りすぎない営業方法の確立

営業のスキルは従業員によってさまざまで、工務店においては、顧客へのアプローチ方法も各営業マンに任せられているのが一般的です。そのため、新規顧客の獲得が営業マンのスキルや、やる気に左右されている、といった工務店も少なくないでしょう。
しかし、個人のスキルに頼りすぎてしまうと、担当者が異動・退職した場合に売上が落ち、企業経営そのものが不安定になる恐れがあります。

新規顧客を安定的に獲得するために大切なのは、個人のスキルだけに頼るのではなく、どの人材が営業を行っても成果につながる営業方法を確立することが必要なのです。

加えて、商談時から施工後まで、長期間にわたってお付き合いをしていくため、「この人になら任せてもいい」と思ってもらうことも重要。社内に優秀な営業マンがいる場合は、その方のスキルやノウハウを形式知化することで、営業チーム全体のスキルアップにつなげることができるでしょう。

社内に際立って優秀な方がおらず、社内全体で営業レベルの底上げを行いたい場合には、外部の研修を検討するという手もあるでしょう。