住宅フランチャイズの利益率はどれくらい?
住宅フランチャイズへの加盟を検討するときに、気になるのが利益率ではないでしょうか。ここでは、フランチャイズの利益率と利益率を上げるポイント、利益率の計算方法などについて解説します。
住宅フランチャイズと利益率
利益率とは、売上高に対する利益の割合のことです。例えば、売り上げが100万円で、固定費などが80万円かかった場合、手元に残るのは20万円。利益率は20%となります。利益率が高いほど儲かりやすく、利益率が低いほど儲かりにくいため、経営状況を判断するための重要な指標と言われています。
フランチャイズビジネスでは、商品や営業ノウハウを利用する代わりに、加盟店が本部にロイヤリティを支払うしくみです。事業を成功させるためには、これらの費用を支払った上で十分な利益が残るように経営を行わなくてはなりません。
新築住宅の請負契約の利益には引き渡し後の定期メンテナンス経費も見込んで設定する必要があります。引渡し後の経費を加味しない利益設定は、厳しい状況となるため意識しておきましょう。
住宅フランチャイズで工務店が利益率を上げるポイント
自社のファンを作れる加盟店を探す
中小工務店が長く安定した経営を続けるためには、一時的なヒット商品を生み出すよりも、工務店のサービスや商品のファンを着実に増やすことが大切です。根強いファンがいるほど、知人や友人に紹介をしてくれますし、商品やサービスに惚れ込んだファンなら、多少高価な商品も満足して購入してくれるでしょう。
ファンをつくるために大切なのは、広告戦略によるブランディングや競合工務店との差別化など、付加価値を高めた上で、顧客とのつながりを大切にすることです。とはいえ、中小工務店では、自社のリソースだけでは実現が難しいケースも多いでしょう。
住宅フランチャイズなら、本部が開発した魅力的な商品や宣伝ツール、効果的な営業ノウハウやシステムなどを使って自社のファンを着実に増やすことが可能です。
受注効率を上げる
中小工務店では、「お客様の要望にできるだけ応えたい」と時間をかけてプランや見積もりを作成したり、一人ひとりのお客さまの計画変更にじっくり付き合ったり、といったケースが常態化しています。
これでは契約までに時間がかかりすぎると(人件費をかけすぎると)、1棟あたりの利益率がどんどん低下してしまいます。一方で、薄利多売では従業員が疲弊し、ミスが起こりやすくなる、離職が相次ぐ、クレームが発生しやすくなる、など悪循環を引き起こしてしまいます。
利益率を上げるためには、受注までの流れを効率的に行うことが大切。その点、住宅フランチャイズなら、多様なニーズにそった商品や営業ノウハウ、販売促進ツールの提供などを行い、受注効率アップをサポートしてくれます。
各工務店によって狙う利益率は異なる
一口に利益率と言っても、会社の規模や受注件数によって適切な利益率は異なります。例えば、同じ売上でスタッフ5人の工務店と、スタッフ15人の工務店があった場合、当然スタッフ15人の工務店の方が多く利益を得る必要があります。
利益率アップを実現するためには、目標設定が不可欠です。まず自社の利益率・粗利率を数値化して把握し、目標を定めましょう。この際、下限値としてルールを設定し、決めた数値を下回らないように工夫することも大切。そして、利益率が下がった場合には、原因をしっかり追求し、問題の早期改善を行いましょう。
利益率の計算方法
利益率の計算式は、以下の通りです。
利益率(%)=利益額÷売上×100
例えば、商品価格1000万円・コストが800万円かかる施工を行った場合の利益額は、売上1000万円-コスト800万円で200万円。これを売上1000万円で割ると、利益率を算出できます。この場合は、利益額200万円÷売上1000万円×100=20%が利益率となります。
ちなみに、同じ商品を値下げして900万円で販売した場合、利益率は11%となります。安易な値下げは、経営効率の低下を招き、経営の負担ばかりが増してしまうため、注意が必要です。
まとめ
工務店の利益率と、住宅フランチャイズで工務店が利益率を上げるポイントなどをご紹介しました。
工務店の規模によって目指す利益率は異なりますが、安易な値下げや薄利多売を繰り返していても、利益率が上がることはないでしょう。利益率を上げるためには、自社の付加価値を上げてファンを増やすこと、そして、受注効率をアップさせることが大切。
住宅フランチャイズなら、商品や販促ツールなどにより、ファンを作りながらも営業効率の向上を狙うことが可能。そういった積み重ねが利益率アップにつながるのです。
こちらのページでは、工務店が抱える課題別に解決方法をご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。