省エネ

省エネ基準適合の義務化に向けて、工務店がとるべき対策とは?

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住宅業界に携わる方なら必ず耳にする「省エネ基準」。すでにご存じの方も多いかと思いますが、省エネ基準の適合義務化は、2025年には住宅を含む全ての新築の建物が対象となっています。

ここでは、省エネ基準の正しいポイントを解説。省エネ基準についての基礎知識と、省エネ性能を担保した家づくりの方法などもご紹介します。


2025年には全ての建築物に省エネ基準適合が義務化される


 2022年6月13日の参議院本会議で「建築物省エネ法等改正案」が可決され、「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律」が公布されました。

これまでは、オフィスビルなど中規模・大規模建築物だけが対象でしたが、2025年度以降は、住宅や小規模なオフィスビルを含む全ての新築建物で「省エネ基準」を満たさなくてはなりません。

2030年度以降は義務化の基準がZEH・ZEB基準レベルへ引き上げられる予定であり、2050年度以降はさらに厳しくなるなど、住宅業界での省エネ対策は、今後ますます加速する見通しです。


そもそも省エネ基準とは

省エネ基準とは、地球環境問題解決のために国が定めた「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)」で定められた基準のことを言います。

住宅の省エネ基準は、1980年に制定された後、1992年、1999年、2013年、2016年と段階的に基準が強化されてきました。

2022年6月の改正では、全ての新築住宅・非住宅で省エネ基準適合を義務化。基準をクリアできない不適合住宅は、今後新築することができなくなりました。

 

省エネ基準の2つのポイント


省エネ基準は「外皮性能」「一次エネルギー消費量」の二つの基準から住宅の省エネルギー性能を評価します。詳しく見ていきましょう。

外皮性能

外皮とは、壁・床・天井・窓といった建物の外周のこと。外皮性能は、外皮の断熱性、気密性、遮音性、耐久性の性質や能力を数値で表したものです。評価する基準には、外皮平均熱貫流率「UA値」と平均日射熱取得率「ηAC値」があります。

外皮平均熱貫流率「UA値」とは、住宅の内部から外部へどのくらい熱が移動するかを表す指標です。UA値が小さいほど熱が出入りしにくく、断熱性能が高いことを表しています。

平均日射熱取得率は、住宅に日射がどの位入ってくるかを表す指標です。値が大きいほど日射熱を取り込みやすい住宅であることを表します。

どちらも、日本列島を地域ごとに8つの区分に分け、それぞれ基準値以下であることが求められています。

一次エネルギー消費量

冷暖房設備や換気設備、給湯設備や照明設備、家電など、住宅で使われている設備機器のエネルギーを熱量に換算した値のことです。

家の中ではさまざまな設備が使われていますが、それぞれ計量単位が異なるため、「一次エネルギー消費量」という統一の単位に換算して総エネルギー消費量を求めます。計算は、国立研究開発法人建築研究所が発行・管理するプログラムで行われます。

床面積や省エネルギー基準地域区分などに応じて基準値を設けており、設計値が基準値以下になれば省エネ基準を達成したことになります。


省エネ性能を担保した家づくりはできますか?

これまで解説してきたように、一般住宅においても将来的にはどんどんと高い省エネ性能が求められてきます。そんな中、自社で立てている注文住宅において、その住宅性能の面に伸びしろを抱えている工務店もいらっしゃるのではないでしょうか?

性能をシビアに計測しながら、時代の流れに沿って家づくりを進化させていくことは、中小工務店にとっては簡単ではありません。「自社では家づくりのプランを開発する余裕がない」「省エネ基準をクリアした家づくりに自信がない」とお悩みの工務店には、住宅FCへの加盟がおすすめです。

 

お客様の省エネへの関心を集客につなげる住宅FC


わかりやすい家づくりプランをアピールできる

省エネという観点は、家づくりを検討している方にとっては気になるポイント。そこで、いわゆる「高性能住宅」や「ZEH対応の家」などわかりやすい家づくりのプランを用意しておくことは、集客面においても非常に役立つでしょう。

なんとなく性能の良い家が建てられるとアピールするのではなく、具体的にどういう素材・工法・技術を用いているのか、数値としてどの程度の省エネ効果があるのかなどを伝える必要があります。

 住宅FCに加盟すれば性能面が担保された家づくりはもちろん、それ以外にもデザイン性の高い家、素材にこだわった家、狭小住宅、二世帯住宅など、わかりやすいプランを多数獲得することが可能です。

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特殊な工法を獲得できる

これからの家づくりでは、省エネ基準に対応した断熱性や気密性、耐久性などが不可欠です。大手ハウスメーカーでは早くから省エネ化を推進し、現状でも省エネ基準をクリアしているケースがほとんどですが、中小工務店の中には、基準を満たしていない、一次エネルギー消費量や外皮性能の計算ができないケースが少なくありません。

住宅FCなら、本部が蓄積したノウハウを使うことが可能。自社で試行錯誤したり研修を行ったりしなくても、省エネ基準をクリアする家づくりの工法や適合する部材などを提供してもらえます。


法改正に対応しているプランを適宜提供してくれる

省エネ基準適合の義務化をはじめ、住宅性能を世界レベルに引き上げるべく、法改正が相次いでいます。工務店でも、法改正の度に省エネ数値を計算したり、機関からの評価書を取得したりと、さまざまな対応をしなければなりません。

しかし、日々の業務で忙しい中小工務店にとって、細かく対応するのは難しいでしょう。その点、住宅FCなら、法改正や急速に変化する住宅施策に、いち早く対応したプランを提供してくれるため安心です。

補助金への対応も安心

これまで、施主に希望された場合に省エネ性能を意識した家づくりを行ってきた工務店も少なくないでしょう。しかし省エネ基準順守が義務化されることで、もはや標準搭載しておくべき住宅性能は高まるばかり。

となると当然、補助金などの申請要件にも上記の住宅性能が求められるようになります。安心して補助金を申請するためにも、住宅性能が担保されたプランを提供してくれる住宅FCへの加盟が選択肢に上がってくるのです。


まとめ

省エネ基準適合の義務化と、工務店がとるべき施策について解説しました。急激に変化する住宅施策に対応するためには、基準や法律を熟知した上で魅力あるプランを開発すること、お客さまにとって分かりやすい説明やプランを提示することなどが求められます。

しかし、これらに対応する余裕のある中小工務店は、多くないでしょう。そういった場合には。時間やコスト、手間をかけなくても、商品プランや工法・ノウハウを取得したり、分かりやすい販促ツールを獲得できる住宅FCを検討してみてはいかがでしょうか?

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